採用
2022/10/18
【24新卒】対面型を復活した、ネットワークインターンシップ。その内容と込めた思いとは。
KDDIでは「ネットワークコース」のインターンシップを8月と9月に分けて実施しました。今年度は対面形式で、事業所を3か所(※注1)巡りながら施設見学だけでなく、計5部署の技術領域の業務体験ができるカリキュラムで行われました。今の学生に伝えたかった思いを、カリキュラム作りに携わった社員6名に聞いてみました。
※注1:KDDI総合研究所(上福岡)、KDDIビル(新宿)、LINK FOREST(多摩センター)
目次
■インタビュイー略歴
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高島 景載
- 技術統括本部 技術企画部 総括・人材育成部
2016年入社
技術本部内の採用・人材育成を担当
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山﨑 悠大
- 技術統括本部 KDDI総合研究所AI部門
2021年入社
測位技術関連やデータ駆動型行動変容に関する研究を担当
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吉羽 崇
- 技術統括本部 エンジニアリング推進本部 品質管理部
2020年入社
イベント開催時の通信品質対策他、ツール開発担当
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大河 亮介
- 技術統括本部 技術戦略本部 先端ネットワーク企画室
2019年入社
KDDI VISION2030実現に向けた将来ネットワーク企画担当
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木戸 美冬
- 技術統括本部 技術戦略本部 先端技術企画室
2018年入社
ロボットプラットフォーム構想・キッザニア(宇宙教育コンテンツ企画)
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中橋 進
- 技術統括本部 技術戦略本部 宇宙・衛星技術企画室
1994年入社
宇宙ビジネス政策関連の技術調査・企画、国プロ対応等担当
対面型で開催!ネットワークインターンは体験重視!
はじめに、ネットワークインターンのカリキュラムを教えてください
▲ネットワークインターンの3日間ロードマップ
高島:本インターンでは「KDDIの現在と未来」というテーマで、3日間にわたってKDDIが提供する”通信に関わるサービス・業務”を体験するカリキュラムを用意しました。
1日目は、研究所でリサーチ部門の「アトリエ」が今まさに進めている研究を紹介しつつ、施設見学や研究体験を行いました。この研究体験では、研究所で実際に行われている5つの研究領域ごと(ロードマップ図Day1参照)に学生班を分け、実機に触れながら学生の皆さん自身で測定・検証結果を出していきました。例えば、無線通信の研究体験では、無響室※1)でミリ波を発射できる機器と、メタサーフェス※2)を用いて電波の進行方向の計測を行いました。
他にも、位置情報ビッグデータ解析体験では、KDDIが保有している人口動態データ※3)を活用して人流の傾向分析を行いました。2時間という限られた時間の中で、2人1組に分かれて、社員のアドバイスも受けながら分析を進めていきました。分析手法は各班のアイデアを軸に自由に進めていき、社員の想定していなかった新しいアイデアから答えを導きだす班もありました。大学で学んでいることを活かしていた学生もいて、研究職の業務をより具体的にイメージできたのではと思います。
※1)無響室:室外からの無線の飛来を遮断し、室内においても無線の反射等を限りなく少なくした環境の実験室のこと
※2)メタサーフェス:特定周波数を屈折・反射させる板
※3)人口動態データ:位置情報データに人口を考慮した拡大推定のデータ
▲研究体験と発表の様子(画像認識関連作業の様子)
▲研究体験と発表の様子(発表の様子)
2日目は、auのエリア品質を担う部署である品質管理部で、携帯電話が繋がる仕組みについて座学があり、その後、学んだ知識を活かした電波測定ワーク「最速・最遅スポット選手権」を行いました。このワークは新宿エリアで一番速い、もしくは遅い通信速度が出るスポットを探すのを競い合う内容です。座学で得た知識を活用しながら、実際のアンテナ配置や密度、機器側の設定なども考慮しながら測定位置を選定し、選定したスポットに自ら測定に行くことで、想定する通信速度とのギャップの有無を確認しました。
グループごとの結果を競い合い、最終的には優勝グループを決定しました。グループ対抗で競い合う要素も入った本カリキュラムは、実施後のアンケートでも好評でした。メンター社員を含めた6~7人ほどのグループに分かれて活動する中で、対面ならではのコミュニケーションも生まれていました。
▲電波測定ワーク中の様子
3日目は、技術発のサービス企画を担う3部署で、技術企画ワークを実施しました。各部署からの業務説明と技術動向に関するインプットを行った後、グループに分かれて、3つのテーマ(①テクノロジーを活用した、社会課題を解決する企画を考えよう②2030年の通信デバイスの在り方を考えてみよう③宇宙をもっと身近に!想い×技術でワクワクする宇宙を創造しよう)に関する企画提案を行ってもらう内容です。1~2日目で学んだことも参考にしながら、KDDIだからこそ提供できるサービスの企画です。
KDDI社員からより実務に近い視点でテクノロジーをビジネスに昇華するためのアドバイスも受けながら提案を練り上げていきました。発表・投票を行い、テーマごとの最優秀賞を決定の上、最終的なフィードバックも受けることで何が良かったのか・何が改善点なのかを徹底的に学べたカリキュラムとなりました。
▲KDDI社員からフィードバックを受ける様子
KDDIの仕事をお伝えし、”持ち帰って”ほしかったこと
対面でインターンを提供してみて、学生や当日の様子いかがでしたか
山崎:私は「位置情報ビッグデータ解析体験」を担当しました。ワーク内容は、事業用の人口動態データを提供しつつデータの持つ意味を推定してもらう内容で、分析の工程は学生の発想を重視し、自由度高く取り組んでもらいました。想定していなかったアイデアで解答を導き出していた班もあり、こちらも側も思わず「なるほど」と思わせられるシーンもありました。
今回、学生の皆さんにKDDIが持つデータの種類や量、分析方法を含めた活用のイメージに加え、データ分析のやりがいや楽しさを知ってほしいと考えていました。説明の中で、過去東京で大雪の影響で入場規制がかかったニュースに対して、KDDIがもつ事業用データで推定することが可能な例を示した際に、活用先の広がりがイメージできたのか、技術的好奇心をくすぐられた学生たちの姿が印象的でした。
私としては、今回のワークで「実務に近い体験」を提供したいと考えていました。最終的に参加学生全員が解答にたどり着けていましたし、それを発表したことで他の参加者の分析アプローチも学び合う空気感にもなりました。この空気感と環境を含めて、KDDIでの働き方を感じ取ってくれたのなら嬉しいです。
▲1日目研究所:データ分析パートのカリキュラムの様子(山崎さん)
吉羽:私は2日目の電波測定ワークを主に担当しました。このワークは、一言で言うと電波測定業務を体験してもらうという内容なのですが、ただ測定するのではなく、その検討過程を含めて体験することが醍醐味だったりします。
実はこのワークを、昨年似たコンセプトでオンラインインターンシップとして提供したのですが、やはり対面型だとより業務や楽しさが伝わりやすいな、と感じました。というのも、例えば検討シーンにおいてオンライン環境では、事業用のツールを利用している関係で、学生の皆さんに自由に触ってもらうことが難しかったり、そもそも情報の取り扱いの面で、検討に必要な情報を提供すること自体も課題があった部分もあったりしました。今回対面型になったことで、社員が直接ツールも活用しながら情報を提供できる環境と、実際に利用している測定端末にも触れてもらいながら、自ら測定する体験が提供できたと感じています。
私は参加学生に「学生が主体で業務体験してほしい」、「5Gの通信品質に触れて気付きを得てほしい」と考えていました。これは、自分が就活をしていた頃の経験からも、できるだけ自分の手を動かせる方が楽しい印象があり、同じく「楽しい」と思ってもらいたい気持ちが強かったからです。
▲2日目品質管理部:電波測定のカリキュラムや2日目の企画を担当した、吉羽さん
インターンを通して、学生にはどんなことを持ち帰ってほしかったですか?
木戸:私は、3日目の企画提案体験で「テクノロジーを活用した、社会課題を解決する企画を考えよう」というテーマを作りました。普段は先端技術企画室に所属していて、その中で私はロボットプラットフォームの企画やキッザニアにて宇宙教育に関するコンテンツ企画などを取り扱っています。
私自身は、担務の中で先端技術をいかにビジネスに接続できるかを考えていて、技術に詳しい方とビジネスに活かしたい側の両方の意見を集約・仲介することがあります。例えば、ロボット技術を有するパートナーと不動産業界を結びつけるように、まだビジネスとして成立するか不透明な技術をともにサービスまで創り上げていく楽しさと難しさを日々感じています。企画体験では、そういった技術企画のある種、雰囲気を感じ取っていただきたかったです。
大河:私は、企画提案体験で「2030年の通信デバイスの在り方を考えてみよう」というテーマを担当しました。初期配属から5G通信の検証・開発業務に携わっておりフィールドワーク等を通して5G通信の技術的知見や肌感覚を身に着けていました。一方で、5G通信技術も利用者がいて初めてサービスとして成り立つことを感じていて、サービスを作る側への興味、言い換えるとビジネス視点の重要性に気付き、現部署に異動しました。
私自身の背景も踏まえつつ、インターンに参加される方は技術者としての視点を強くもって参加されていると予想していたので、その技術を未来に向けてどう活用するのか、技術とビジネス視点をかけ合わせることの難しさと楽しさを感じ、持ち帰ってほしかったです。
▲3日目技術戦略本部:技術企画のカリキュラムを担当した、木戸さん
▲3日目技術戦略本部:技術企画のカリキュラムを担当した、大河さん
中橋:私は、「宇宙をもっと身近に!想い×技術でワクワクする宇宙を創造しよう」というテーマを担当しました。今回、学生の方には科学技術系の知見や宇宙飛行士のニーズ、2040年想定される世界観の情報を前もってお伝えし、自由に考えを出し合うことから始めてもらいました。ある意味、発散をし尽くすことを期待して学生の皆さんには取り組んでいただきました。
班ごとのカラーも出ていて、イニシアチブを取るのが上手な方がいると収束は早かったり、思いが強い方が多いチームでは発散の仕方が面白かったり様々でした。そういったメンバーのキャラクターも認識しながら、意見交換や議論することの難しさや楽しさは企画の醍醐味で、私の所属する部署でも大切な素養でもありますし、そこを感じていただきたかったです。
▲3日目技術戦略本部:技術企画のカリキュラムの様子(中橋さん)
KDDIのネットワーク領域でお待ちしております!
▲2ターム目(9月)学生の皆さんとの集合写真
高島:KDDIの技術部門は、通信の安定的な提供をミッションとする中、今後、今回の企画業務体験のように「挑戦とパートナーとの共創」業務も増えていきます。挑戦していくマインドとパートナーシップがさらに重要になっていくネットワーク領域で、一緒に挑戦していける方、お待ちしています!
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