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2025/05/30

KDDIの経営を進化させるデータサイエンティスト
データ分析から新たな施策が生まれる醍醐味

KDDIの経営を進化させるデータサイエンティスト<br>データ分析から新たな施策が生まれる醍醐味

KDDIではデータを経営に生かす「データドリブン経営」を推進しています。au、UQ mobile、povoをはじめとした個人向けサービスのマーケティング施策を裏付けるデータ分析を担う2人のデータサイエンティストにKDDIのデータサイエンス業務の魅力についてお聞きしました。

目次

■インタビュイー略歴


館農 浩平

館農 浩平

DXデザイン本部 Analytics&AIセンター グループリーダー
2017年入社。KDDIにおけるデータサイエンティストの初期メンバーのひとりとして、営業施策の効果検証やデータドリブンでの施策設計を担当。2024年4月、31歳でグループリーダーに着任。
勝又 友輝

勝又 友輝

DXデザイン本部 Analytics&AIセンター
2023年WILLコースで入社(データサイエンス)。入社後、現在の部署に配属となり、機械学習を用いたお客さまの行動予測と活用、営業向けの業務効率化AIの開発、他部署からのデータ分析対応に従事。

データサイエンスの知見で事業課題の解決策を導く

データサイエンスの知見で事業課題の解決策を導く

どのようなデータ分析を行っているか業務内容を教えてください。

館農:私と勝又が所属しているAnalytics&AIセンターでは、パーソナル領域におけるデータ分析を通じて経営課題を発見し、解決策の提示を行っています。
auやUQ mobileといった通信事業、Pontaパス、auじぶん銀行、au PAYカードなど個人向けサービスのデータを扱っていますが、私がリーダーを務めるグループでは機械学習を通じた行動分析のシミュレーションを行い、マーケティング活動の最適化や高度化を図っています。

勝又:パーソナル事業本部には、営業、企画、人事などさまざまな部署がありますが、それぞれの部署から課題について「データサイエンスの視点から明らかにしてほしい」という依頼が来ます。例えば、私が担当したケースでは、auやUQ mobileを解約や機種変更してしまいそうなお客さまを機械学習によって予測するモデルを開発しました。そして、モデルによって絞り込んだお客さまにクーポンを配布し、効果の分析結果を営業担当に提供すると「こういう風に使えるんだ!これからも活用したい」という反応をもらえました。

館農:依頼される案件は本当にさまざまで、集計した数値の変化に関する見解を求められたり、漠然と「獲得数を増やしたいけれど、どうすればいい?」と聞かれたりすることもあります。依頼部署の業務を理解し、相談内容をひもとき、使えるデータの仮説を立てて、分析をもとに答えを導いていきます。
一方で、私たちのグループでは、自分たちで課題を見つけて、他の部署に施策を提案することもあります。いずれにせよ、データ分析が施策の裏付け、ひいては経営判断の有力な裏付けになっていると日々実感しています。

勝又:KDDIでは、さまざまな部署でデータサイエンティストが活躍しています。私たちの部署以外で一例をあげるならば、通信品質を保つためのデータ分析、ショートメールの配信などマーケティングツールの最適化の分析、顧客企業・自治体へのデータ分析業務の提供、人流データの基盤となるデータベースの構築や管理などでしょうか。また、機械学習や生成AIに関する最先端の研究を行うKDDI総合研究所もあります。データサイエンスの知見を生かせる部署が豊富にあることは魅力的ですし、それだけKDDIグループで扱うデータが幅広いことがお分かりいただけると思います。

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多様で膨大な量のデータを扱えるのはKDDIだからこそ

多様で膨大な量のデータを扱えるのはKDDIだからこそ

学生の頃の専攻とKDDIを志望した理由を教えてください。

勝又:情報系の大学院で自然言語処理を専攻していました。生成AIの分野です。AIの基礎的なことを学びながら「AIは道徳的なことを判断できるか」をテーマに、自然言語処理を研究していました。大学院で学んでいた頃は、AIはまだ人間のような判断ができていませんでしたが、それが日々進化していきました。その進歩の速さに驚き、面白く感じていました。
私は地方出身なので、故郷に貢献でき、学生時代に学んだ技術も生かせる業種として通信業界に興味を持ちました。auとUQ mobile、povoを合わせるとKDDIは通信キャリアとして全体の約3割のシェアを持ち、膨大なデータを扱っています。何千万人ものデータを扱える企業はそう多くありません。KDDIの場合はさらに、幅広く事業展開をしているので、多様なデータを持っている点が魅力的でした。また、入社後の初期配属領域が確約される「WILLコース」に「データサイエンスコース」があったことも決め手のひとつでした。

入社後はどのような業務を担当しましたか?

勝又:初めて担当したのは、他部署からのデータ分析依頼への対応でした。例えば、学割キャンペーンの効果検証です。難しいのが「何を示すか」でした。細かい分析をたくさん示したところで次の施策につながらなければ意味がありません。
そこで、分析したデータを可視化して、施策の示唆につながるアウトプットとしてまとめました。上司である館農さんに教えてもらいながら、ビジネスにおけるデータ分析とは何か、そしてデータのプロでない方々にどうすれば分かりやすく伝えられるかをOJTで学んでいきました。
その後、auやUQ mobileという大きなサービスのデータ分析と示唆を担当することになり、「新人でも、こんなすごいデータを扱うことができるんだ!」と驚きました。若手でも仕事の裁量がとても大きいことにやりがいを感じています。

研修や社内交流で業務に生かせる専門知識を高める

研修や社内交流で業務に生かせる専門知識を高める

KDDIにはデータサイエンティストたちが成長する場はありますか?

勝又:入社1年目の後半から「KDDI DX University」※という社内研修のデータサイエンスコースを受講しました。受講したデータサイエンスコースでは、機械学習のモデルやデータの取り扱い方など実務に生かせることを学べました。データサイエンスのさまざまな分野を網羅的に学ぶことができ、業務で使える自分の武器を増やすことができました。
※KDDI DX Universityとは、KDDIの事業を担うプロ人財の育成と社員のキャリア実現のために必要なスキルを学ぶ研修プログラム。30の専門領域ごとに定義された約120の「専門スキル」と、KDDIが定義する18のコアスキルやDX・AIの基礎を含む「ポータブルスキル」があり、オンライン・対面・Eラーニングの多様な研修スタイルで社員のスキル向上をサポートしている。

館農:KDDIにはデータサイエンスに関して、有志社員が立ち上げた社内コミュニティが数えきれないほどあります。データサイエンスは今の知識が数年後には使えなくなるぐらいものすごいスピードで進化していますが、業務外で学ぶ時間は限られています。それぞれのコミュニティでは、そのテーマに詳しい社員が最新の知識や業務での活用方法をどんどんアップしてくれるので、効率的に情報収集ができます。

勝又:コミュニティには本当にたくさんのデータサイエンティストが参加していて、活用しきれないほどの情報を受け取ることができます。例えば、業務でAIを使うときに、どんな活用方法があるのかを調べるのにコミュニティを活用しています。データサイエンティスト交流会も年に2、3回あるので、知り合った社員同士で気軽に質問ができるのもありがたいですね。

KDDI DX Universityについて詳しく知りたい方はこちら
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ローソンはじめ未開拓領域は多数。データが経営を進化させる

ローソンはじめ未開拓領域は多数。データが経営を進化させる

KDDIでの仕事の醍醐味をどのように感じていますか?

勝又:例えば研究などの場合、成果が社会実装されるまで長い時間がかかります。一方で、現在の業務は、データ分析から効果検証、次の施策提案まで短期間で行うことができます。
提供した分析や機械学習が効果的であると担当者に手応えがあれば、「今後も使っていきたい」と伝えてくれることもあります。そこを実感できるのは、事業会社であるKDDIでの「ビジネスでのデータサイエンス」ならではの醍醐味です。営業部門に近い私たちの部署では、データをもとにお客さまへよりよいサービスをご提供する戦略のベースとなっていることもやりがいにつながっています。

館農:通信キャリア事業では従来、契約数を増やすことが事業の成長として捉えられていました。しかし、2025年から1台あたりの売上を分析することで、契約台数を増やすのではなく、より1人のお客さまに長く、より多くのサービスをお使いいただけるか、抜本的に経営の方針が変わりました。この方針転換の背景には綿密なデータ分析がありました。データサイエンスは経営の方針を決めるために必要な示唆や提言ができる。そこに大きな醍醐味を感じています。

今後はどのような仕事に挑戦していきたいですか?

勝又:現在は3年目ですが、日々の業務で成長を実感できています。今後はさらに、一連の業務を自分主体で広げられるようになることが目標です。データサイエンスといっても、生成AI開発や機械学習モデルの開発、基礎集計業務など領域が広いので、さまざまな武器を身に付け、必要な分析ができるようになりたいです。
KDDIには、データサイエンスが及んでいない領域がまだまだたくさんあります。一例として、KDDIの協業先であるローソンではデータ分析の連携が始まっていて、今後はより両者のデータをコラボした利活用が本格化する可能性もあります。本当にワクワクしますね。さまざまな業務に挑戦し、自分主体で仕事が進められるようになり、そういった未着手の領域を開拓できるデータサイエンティストになりたいです。
会社全体でデータドリブン経営を推進しているので、この環境で会社と一緒に成長できるのは本当にありがたいです。

館農:データの活用によって経営方針を転換できたので、次に目指すべきは「お客さま一人ひとりに最適なマーケティング」の追求です。これが実現できれば、グループ会社にも応用できると考えています。解決すべき課題はたくさんあり、通信と他の事業との組み合わせのパターンは無数にあります。自分をはじめとしたデータサイエンティストは何人いても足らないくらいです。今後も「データサイエンスと経営」をテーマに自分が手掛けられる業務の範囲を広げていきたいです。

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