カルチャー
2024/03/29
エンタメ×au
人の心が動く瞬間に、auが寄り添う
auブランドの取り組みの一つ、「RESPECT YOU, au」は、通信・ライフデザイン領域を超えて、パートナー企業やその先のお客さまを"リスペクト"していく活動です。音楽事業や映像事業をはじめとしたエンターテインメント領域で、さまざまなイベントに携わるKDDI社員たちがauブランドについて語りました。
目次
■インタビュイー略歴
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日向野 貴大
- マーケティング企画部
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山口 成美
- アライアンスビジネス部
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岩上 有希
- コミュニケーションデザイン部 IMC推進室
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原田 英明
- LXサービス企画部
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豆岡 良亮
- auスマートパス戦略部
エキスパート
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長井 栄子
- パーソナル事業本部 マーケティング統括本部
マーケティング企画部グループリーダー
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菅村 遼一
- ブランド・コミュニケーション本部 ブランドマネジメント部
つなぐデザイン室グループリーダー
「おもしろいほうの未来へ。」を体現する取り組み
長井:まずは自己紹介も兼ねて、皆さんが担当しているエンターテインメントの取り組みを教えてください。
日向野:私は、マーケティングの観点から、エンタメ領域に関して全体を取りまとめている立場です。auのブランドスローガンである「おもしろいほうの未来へ。」を体現するために、エンタメの分野を通じてさまざまな取り組みを実践しています。中でも特にauが力を入れているのが音楽事業と映像事業です。音楽事業はもともとauが他キャリアに比べて強みを持っている分野です。「音楽とともに、おもしろいほうの未来へ。」というスローガンのもと、各種大型フェスへの協賛や自社主催の音楽ライブイベント実施を通じて、auの音楽の取り組みを広くアピールする活動を行っています。映像事業については、最近で言えば2023年12月15日公開の映画『屋根裏のラジャー』とタイアップしたプロモーション活動や、生成AIを活用した新しい発想の体験型コンテンツ提供などを通して、auの好意度向上を目指しています。その他にも、スタジオジブリとの共創を通じた展覧会やジブリパークへのタイアップなど、この場では言い切れないほどたくさんの取り組みをしています。
原田:私が主に携わっているのが音楽ライブイベントの制作・運営を行う自社興行事業と、音楽ライブや舞台などをオンラインでお届けする配信事業の2つです。自社興行事業においては、KDDI主催としてリアルな音楽ライブを制作しており、「音楽とともに、おもしろいほうの未来へ。」の一環として、ブランドに関わる連携をマーケティング企画部と行っています。また、コロナ禍になって、観客が会場に足を運ぶことができなくなる中で立ち上げたのが配信事業です。音楽ライブや舞台演劇をはじめ、さまざまなリアルエンターテインメントを配信することで、地方に住んでいてなかなか現地に足を運べない方や、年齢や身体的な理由でライブ会場に行けない方にもエンタメを届けています。
豆岡:私は映像事業に携わっています。「auスマートパスプレミアム」や「TELASA」で配信する映像や、さまざまなお客さまに楽しんでもらえるコンテンツを考えています。例えば、ビジネスマンが休憩時間や移動時間などのスキマ時間に視聴できるスマホ特化型動画として、短時間で見られるコンテンツの配信をしています。その際にauブランドの再構築を合わせて考えています。
▲YouTube/ショート動画プラットフォーム/TELASAで配信中の“毎週なにかのチャンピオンが誕生する”コンテンツ「まいにち賞レース produced by au」
山口:私の担当は、インターネット回線を通じてコンテンツを配信するOTT企業と協力して、auブランドの魅力を高めることです。NetflixやAmazon、Google、Appleなど、海外のOTTパートナーと連携して、auのサービスに付加価値をつけることで、双方にメリットがあるサービスを企画提供しています。それに加えて、プロモーションにも携わっていて、TVCMやネット広告などのマス広告からSMSやDM、店頭訴求などお客さま向けのコミュニケーションを関連部門の皆さんと共に展開しています。膨大な通信ネットワークを持つKDDIと、世界各国に“おもしろい”コンテンツを届けるOTT企業がタッグを組み、お互いの強みを最大限活かせるサービスをお客さまへお届けしています。
※OTT:オーバー・ザ・トップ(Over The Top)の略称
インターネットを通じ動画コンテンツ配信をするサービスのこと
岩上:私も、OTT企業と連携した各種施策を推進しています。2023年にはエンタメパートナーとのコラボ企画「ココロ、オドル。夏」のもと、Netflixと協働してSNSを利用したリアルな体験を提供する施策を展開しました。Netflixとのリアルイベント実施は初の試み。Netflixが配信する人気作品「オオカミちゃんには騙されない」「あいの里」を担ぎ、普段画面上でしか触れ合えないコンテンツの世界観をリアルで楽しめる仕掛けを作ると同時にauとNetflixのコラボ醸成を図りました。
菅村:岩上さんは他にも、学生向けの卒業イベントも開催したと伺いました。
岩上:そうですね。auが卒業生を応援するイベントは2020年度から継続的に実施しており、auのコミュニケーション資産を活用し実際に学校に訪問するサプライズ企画や、リアルでの開催が叶わなかったコロナ禍では「バーチャル渋谷」「バーチャル大阪」を活用して、タレント、インフルエンサーと一緒に学生に最高の卒業と思ってもらい喜んでいただける空間づくりをしてきました。
卒業という一生の思い出に残る時間にauが寄り添うことで、auの存在が残せればと思っています。
心が動く瞬間に寄り添うことがauの価値につながる
長井:今回、エンタメ領域のいろんなジャンルに関わる皆さんに参加いただいています。それぞれの視点でauブランドを感じる瞬間があるのではないでしょうか。皆さん、エンタメ領域におけるauブランドの在り方をどのように考えているのでしょうか?
日向野:実体験に寄り添う形でお客さまの側にauがあり、それがブランドイメージにつながっているんじゃないかと思います。例えばTOHOシネマズで映画を見れば「auスマートパスプレミアム」のプロモーションが流れますし、音楽フェスに足を運べばauのブースがあり、フェス会場にあるとうれしい充電ブースやフォトスポットなどを提供。お客さまの気持ちが動く瞬間に寄り添いつつ、その気持ちをさらにauの力で増幅させてあげることが重要と考えています。
豆岡:そうですよね。エンタメの基本って、誰かの心が動く瞬間を創出することにありますよね。その瞬間に、auが隣り合わせていることがすごく大事だと思っています。エンタメ事業に力を入れることで、auが人の心に寄り添うブランドであるというイメージが育まれているように思います。
菅村:たしかに、お客さまに寄り添うという面で、auがエンタメ領域に力を入れるのは価値のあることですよね。
豆岡:そうなんです。ただ、個人的な話なのですが、私は2010年に入社していて、その時のauは、auデザインプロジェクトやLISMOなど、最先端で格好いいイメージとauが融合していたように思うんです。でも、若手の社員に言うと「そうだったんですか!?」とキョトンとされてしまう。今後エンタメ領域をさらに進化させていけば、以前にも増してもっと魅力的なauのイメージ形成ができるんじゃないかって思います。
原田:auのことを好きでいてくださっている方も多いはずです。2022年から、音楽ファンと開催地域をつなぎ、音楽と通信の力で日本各地の魅力を発信する「音楽と行こう」という音楽ライブを開催しています。さまざまな地域に足を運ぶ中で印象に残っているのが、岐阜県各務原市でのライブです。各務原市を代表するスポットである博物館でのライブ実施を企画し、アーティスト様や地域の皆様にお力添えをいただきながら、一緒になって夜中までライブ制作や映像コンテンツの制作を行いました。2022年の通信障害の際には当時お世話になった地域の方から、わざわざご連絡をいただいて「私たちauやめないから」って笑って言っていただけました。エンタメを通じて、お客さまに寄り添う姿勢が、auを選んでいただく決定打になることもあるんじゃないかと感じています。
▲音楽ファンとアーティスト、開催地域をつなぎ、音楽と通信の力で日本の地方の魅力を発信する「音楽と行こう」のロゴ
長井:auを信用してもらえて、感謝の言葉までいただけるって、社員にとっては大きなやりがいの一つですよね。
菅村:うれしい言葉ですね。ブランドマネジメント部として、お客さまに喜んでもらえるためにチャレンジできる環境を作っていくことが大事だと思っています。この際なので伺いたいのですが、皆さんが課題に思っていることはありますか?
山口:そうですね。お客さまに喜んでいただくことで、「auってすごいよね」と感じていただけることが理想ではあります。ですが、事業の収益を最優先に考える部署があるのも事実です。私たちの部署はどうしてもOTT企業がお持ちのコンテンツを訴求するため、サービスによってターゲット層が多岐に渡っています。そのため、数値化しやすいゴールを設定することが多く、お客さまにとってのブランド価値向上につながっているのか、疑問に思うことが多いのも事実です。
岩上:そうですね、OTT企業と一緒にイベントを展開していく中で、auとOTT企業で打ち出したいものが少しずつ違っています。OTT作品のプロモーションという印象ではauが残らないので。そして何よりお客さまにとって魅力的なコンテンツにしていく必要があると思っています。それらを叶えるためのチューニングには難しい部分があり苦戦したのは事実あります。ただ、トレンドを押さえた作品を活用しつつ、Netflix×auのリアルイベントにチャレンジができたのは大きな価値につながったはずです。今後もコミュニケーション施策をブラッシュアップしていきながら、auブランドに磨きをかけたいと思っています。
豆岡:正直、以前は、ブランドに関することって、ブランドマネジメント部だけが考えていて、私たちはそのルールに基づいて活動しているだけと思っていたこともありました。映像事業に携わってさまざまなターゲットに届くコンテンツを考えるうちに、一人一人がauのブランドについて考えてもいいんだって。現場目線でみんなが考えることでauブランドの活性化につながると思っています。
菅村:そうなんです。私たちの役割は、各部署が思い描く目指したいauブランドの方向性を分かりやすく示すことだと思っていて。皆さんそれぞれがauの魅力を考えていくのがベストな形ですよね。
エンタメを通じてauの魅力を伝えていくために
長井:最後に、今後取り組んでいきたいことを教えてください。
山口:私たちは、どうしても加入数を増やすことに注力しがちなのですが、auをご利用の方にもっと感動を与えられるように、さまざまなコンテンツに興味を持っていただける仕掛けを作っていきたいと思っています。
豆岡:コンテンツ力を高めていくことは大切ですよね。正直、これだけエンタメに力を入れている通信キャリアってないと思うんです。10年以上かけて築き上げてきたau×エンタメブランドをさらに広げていくために、エンタメのトップ企業を目指していきたいですね。
日向野:そうなると、KDDIの通信インフラとしての強みは存分に活用していくべきですよね。そしてauが持つ通信技術を、パートナー企業の人気コンテンツと掛け合わせることで、自社の訴求だけでは届かないお客さまにまでauのサービスや技術を知ってもらえることは、社員のモチベーションも向上させるのではないかと。インナーブランディングの観点でも、エンタメ領域の取組みをきっかけに社員が誇りに思ってもらえるブランドにしていきたいですね。
原田:この座談会が開催されるまでは、リアルで行われるイベントとデジタルの施策って、相反する事業だと思っていたんですよ。お話を聞いて思ったのは、皆さんと情報共有をすることで、新しい発想が生まれるのではないかということ。なにかしら化学反応を起こせれば、それがさらにauブランドの価値を向上させていくことにつながるのではないでしょうか。
岩上:同感です。皆さんのお話を伺って、いろんな部署がさらに連携を強めていければ、よりauの魅力を多くの方に伝えていけるのではないかと思いました。この場に限らず、情報や意見を交換できる場を作っていきたいですね。
菅村:auに関わる皆さんが、さらに協力し合うことで、一人ひとりが描く目指したいauのブランドを統一化することにつながります。ブランドマネジメント部としても、どの部門に行っても同じアイデンティティを意識した業務ができる状態を作り上げていきたいです。