カルチャー
2024/02/29
AIとともにおもしろい方の未来へチャレンジ
2024年春「さぁ、何やる?」CMに込めたメッセージ
auの三太郎シリーズCMは2024年で10周年。年始1本目の新CMに込めた「さぁ、何やる?」というメッセージへの思い、そして生成AIを活用したコミュニケーションへの挑戦について、5人の担当社員にお聞きしました。
目次
■インタビュイー略歴
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大川原 勇太
- ブランド・コミュニケーション本部
コミュニケーションデザイン部 IMC推進室 戦略グループ
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吉村 桃子
- ブランド・コミュニケーション本部
コミュニケーションデザイン部 Web企画グループ
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奥田 恭平
- ブランド・コミュニケーション本部
コミュニケーションデザイン部 メディア企画グループ
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前田 春菜
- ブランド・コミュニケーション本部
コミュニケーションデザイン部 クリエイティブ企画グループ
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山口 星
- ブランド・コミュニケーション本部
コミュニケーションデザイン部 クリエイティブ企画グループ
社内にも問いかけたい「さぁ、何やる?」
例年、年始コミュニケーションに注力している理由を改めて教えてください。
大川原:年間を通して、最もau、UQ、povoの商戦が盛り上がるのが2〜3月です。その時期に向けて、コミュニケーションにより、auブランドの好意度を向上していくという狙いがあります。
山口:また、三太郎シリーズはCM好感度No.1を9年連続達成し、2024年で10年目に突入しました。その中で昨年から話題の中心にある生成AIがクリエイティブの領域でも話題になっています。年始で新しい挑戦をしたいと考えたときに、生成AIをかけあわせることで面白いことができるのではと考えました。
▲ブランド・コミュニケーション本部 コミュニケーションデザイン部の山口 星さん。
CM制作ディレクションを担当。
10年目となる2024年のテーマは「さぁ、何やる?」ですが、このメッセージに込めた思いをお聞かせください。
山口:例年は「〇〇しよう!」というメッセージですが、10年目のシリーズなので、慣れやルーティン化になりかねません。そこであえて疑問文の表現で「チャレンジしよう」「まず、やってみよう」という呼びかけで、あなたのやりたいことをどんどんやろうという想いをこめて「さぁ、何やる?」を採用しました。CMもまさに実験・チャレンジでした。CMや歌詞を通して「今年はずっとやってみたかった●●をやろうかな」と背中を押すようなメッセージになるといいなと思っています。
大川原:最初にこのコピーが、クリエイティブ・ディレクターからあがってきたとき、関係メンバー内では賛否両論がありました。でも、何かをじっくり考える時間もない日々の中で、一度立ち止まって何をすべきか?を考えさせられる意味合いもありますし、「おもしろいほうの未来へ、さぁ、何やる?」という文脈にもなるので、最終的にはこのコピーで前向きに合意形成が図れました。前向きに物事を考えるときはもちろん、辛いとき、悲しいときにも寄り添えるメッセージだなと思います。
吉村:いろいろと大変なこともある中で、新しいものを生み出そうともがいている皆さんに届くメッセージになればよいですね。社内外に良い刺激を提供できればよいと思います。
大川原:私は転職したばかりで、娘も小さいので、日々のことに忙殺されています。慣れないこともある中で、やるべきことを必死にこなしてきた中、やはり年始のタイミングで立ち止まって考えることが必要だと思いました。多くの人がこの問い掛けで、新しいことにチャレンジするモチベーションが高まるのではないでしょうか。
▲ブランド・コミュニケーション本部 コミュニケーションデザイン部の奥田 恭平さん。
デジタルのメディア戦略検討を担当。
大川原:主語は、自分だけでなく複数系でもいいですよね。「さぁ、みんなで何やる?」。
コミュニケーションの手段に生成AIを活用
今回は、生成AIをフル活用したコミュニケーションということですが、どのような内容ですか。
山口:2023年度下期から「クリエイティブ×AI」の文脈でさまざまな取り組みをしてきました。INFOBAR20周年ではAI技術が生み出す新しいデザインを映し出す映像を配信し、au Design projectでは生成AIマスコット「Ubicot」を開発。auと映画「屋根裏のラジャー」のタイアップでは生成AIで自分だけの妖精がつくれるMyイマジナリーメーカーを提供しました。
INFOBAR 20th ANNIVERSARY Movie
https://www.youtube.com/watch?v=z71dSV90nnI
au×屋根裏のラジャー
https://rudger.au.com/
大川原:これらは他部門が主導した企画ですが、コミュニケーションデザイン部としては初めて、生成AIを活用した新しいクリエイティブ表現に挑戦しました。
▲ブランド・コミュニケーション本部 コミュニケーションデザイン部の大川原 勇太さん。
全体コミュニケーションの戦略検討、UGC企画検討を担当。
※UGC(User Generated Contents=ユーザー生成コンテンツ)
吉村:AIを活用したコンテンツは初めてなので、サーバー設計が複雑で苦労しています。一から勉強しながら作っているのですが、お客さまに「すごい!」と感動してもらえるように頑張ります。
山口:他社でもAIを活用した広告はありますが、CMからお客さまに体験いただけるデジタルコンテンツまで、幅広く生成AIを活用するケースはまだ珍しいと思います。
CMはイラストレーターの松本ぼっくりさんという方を起用し、過去9年分の三太郎CM約160本を使って、生成AIを活用した新しい表現に挑戦しました。
前田:また、今年のキービジュアルは、AIが生成したイラストと実写を融合したインパクトのあるビジュアルで、実はAIイラストと実写の境界線を”AI”の文字で表現するなど、工夫しました。三太郎10年目にふさわしく、auは何か新しいことにチャレンジしているんだなという印象を持ってもらえるものにしたいです。
▲ブランド・コミュニケーション本部 コミュニケーションデザイン部の前田 春菜さん。
キービジュアル等グラフィックの検討・制作ディレクションを担当。
「さぁ、何やる?」を今年の合言葉に
伝えたいメッセージは?
吉村:「さぁ、何やる?」と自分に問いかけながら、新しいことに挑戦し、ポジティブな一年にしたいですね。KDDIは「やってみよう!」という気持ちさえあれば、挑戦を後押ししてくれる会社だと思っています。
▲ブランド・コミュニケーション本部 コミュニケーションデザイン部の吉村 桃子さん。
オウンドページの企画検討・制作ディレクションを担当。
奥田:KDDIはたくさんの資産を持った会社だと思います。それらをかけ合わせて、「さぁ、何やる?」といろいろなチャレンジが生まれる1年になったらいいですね。
山口:「さぁ、何やる?」は社内へのメッセージでもあります。これが一歩踏み出す合言葉になればいいなと思ってます。
前田:「さぁ、何やる?」というメッセージは様々な場面で使用できるシンプルなコピーなので、一年を通していろいろな場面でコミュニケーションしていきたいです。
大川原:「さぁ、何やる?」がムーブメントになって、いろいろなきっかけになればよいですね。