カルチャー
2023/08/24
若手社員がつくる「創造を加速する」オフィス
~渋谷オフィス移転プロジェクト~
2022年11月末、渋谷の複合施設「SHIBUYA CAST.」12階に、事業創造本部の新しいオフィスが誕生しました。本部全体が対象となる、大きな移転プロジェクト。その裏では、限られた予算と時間のなかで「みんなが出社したくなるオフィス」を考え抜き、実現に向けて奮闘した若手社員がいました。彼らは何を考え、どんなアイデアを形にしたのでしょうか? 完成したオフィスの様子とともに、6名の思いをお届けします!
目次
■インタビュイー略歴
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陸田 瑛星
- 事業創造本部 BI推進部 オープンイノベーション推進2G
2021年入社
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山口 葵
- 事業創造本部 LX基盤推進部 PFビジネスG
2021年入社
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石田 舞花
- 事業創造本部 LXサービス企画部 サービス企画2G
2022年入社
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北森 聖望
- 事業創造本部 BI推進部 オープンイノベーション推進2G
2022年入社
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友安 菜那子
- 事業創造本部 LX戦略部 1G
2022年入社
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畑 茉里奈
- 事業創造本部 LX戦略部 1G
2022年入社
ミッションは、誰もが出社したくなるオフィスづくり
プロジェクトの全体像と、皆さんが取り組んだことを教えてください。
友安:事業創造本部はこれまで虎ノ門と飯田橋のオフィスに分かれていましたが、2022年11月以降は本部全体が渋⾕へ引っ越すことになりました。そこで渋谷の新しいオフィスづくりを進めるべく、約4カ月前に移転プロジェクトが発足。メンバーの一員として、当時1・2年目だった私たちが参画することになりました。
陸田:先輩方がプロジェクト全体をリードしてくださるなかで、僕たちの主な役割はアイデアを出すことです。例えばオフィスの方向性を決めるコンセプトや、働きやすい環境をつくるための設備や仕組み、内装、レイアウトなど。6人でアイデアを出し合い、オフィスづくりを進めていきました。
山口:プロジェクトが発足した当時、世の中ではコロナ禍の規制が緩和されつつあり、KDDIとしても出社を含めた働き方の再検討が推奨されていました。そのため新しいオフィスは、みんなが「出社したい」と思える環境であること。これを前提に検討していきました。
みんなの働きやすさを左右する。影響力の大きな仕事にドキドキとワクワクが混在
ご自身がオフィスづくりに携わると聞いたとき、どう感じましたか?
畑:「本部の働く場所をつくる」という裁量権の大きな仕事にワクワクしました。それと同時に、身の引き締まる思いも。多くの人にとってオフィスは一日の大部分の時間を過ごす場所です。皆さんの生活の質にもかかわるような重要な場所だからこそ、細部まで気を配らなくてはと思いました。
社会人としての経験が浅い私たちがあえて担当することで、今までのオフィスの“当たり前”にとらわれない新しいオフィスが生まれる。こうした観点で任命いただいたのではないかと考え、新しいアイデアにも挑戦してみようと思っていました。
北森:プロジェクトにアサインされた当時、私は入社して数か月でした。早い段階から本部全体にかかわる仕事を任せていただけることに驚き、ありがたいと思いました。
石田:私は以前、友安さんと一緒に飯田橋オフィスの改善案を考えたことがあります。ただ、途中で渋谷への移転が決まったためプロジェクトは中断となり、当時のアイデアはお蔵入りに。そのときのアイデアをついに生かせるときが来た!と、前向きに受け止めていました。
渋谷オフィスのコンセプトや内装は、どのように決めていったのでしょうか。
畑:まずは理想のオフィス像について、本部の皆さんに意見を伺いました。「どんなオフィスにしたいですか?」「新しいオフィスにあったらいいと思うものは?」などなど。各グループに持ち帰ったりしながらヒアリングした結果、集まった意見は100件以上。それらをカテゴリー分けしながら、一つずつ精査していきました。
石田:オフィス全体の方向性にかかわるコンセプトについては、本部の皆さんが挙げてくださった単語をもとに3つに絞り込みました。そこから私たち6人で検討し、決まったコンセプトが「創造」です。コンセプトには、これからも「創造」を止めずに加速させていきたいという思いが込められています。他のオフィスには見られないエリアやブースをつくることで、新しいものが生まれやすい空間を意識しました。
新しいものを生みだせるのは、アイデアを発信しやすい環境があるから
オフィスづくりに向き合うなかで、特に印象に残っていることはありますか?
山口:本部の皆さんから、渋谷オフィスに対する前向きな反応を得られたことです。虎ノ門オフィスの評判が良かったため、移転が決まったときは残念に思った人もいたと思います。それでも実際に移転してみると、「業務がはかどる」「雰囲気が好き」といった声をいただき、とても安心しました。皆さんの業務効率化に貢献できたような気がしています。
陸田:安心しましたよね。僕はレイアウトやデザインの参考にするために、虎ノ門ヒルズにあるmeta社のオフィスを訪問したことが印象に残っています。そこには無駄が一切なくて、必要な設備が揃っており、退屈しない空間が広がっていました。渋谷オフィスも来訪者にこんな印象を与えられる場所にしたい。そうやって意識しながら、モチベーション高く向き合えました。
石田:分かります。私も他社のオフィスを訪問しているうちに内装のイメージが描けるようになり、自分からアイデアを出せるようになりました。そして今、渋谷オフィスには私たちの意見がそのまましっかり反映されています。このプロジェクトに参加したことで「思ったことやアイデアは積極的に発⾔した方が良い、これからも発信していこう」と思えるようになりました。
北森:石田さんに似ていますが、事業創造本部にはいろいろなアイデアを否定せずに、まずは検討したり取り⼊れたりする⾵⼟があると感じました。だからこそ、私も⽇々アンテナを張って仕事をすることで、いつでも意見を出せるように準備しておこうと思います!
オフィスの見どころを一挙公開!
完成した渋谷オフィスについて、皆さんが特にこだわったポイントを教えてください。
■さまざまなアート
北森:全体の調和を心掛けながらも、寂しいオフィスにならないようにアートなどで積極的に「色」を取り込んでいます。中でも、自分たちの成果物をアートとして活用していることが特徴です。
例えば過去に実施したサービス発表会などのイベントで使ったパネルや旗、プロモーションツールなど。本部のメンバーが成し遂げたいろいろな成果物を、目に見える形で残したいと思ったことがきっかけです。
▲執務エリアではpovoの大きなパネルが目を引く。イベントで使用したもので、もともと廃棄予定だったそう。パネルの奥(裏側)は集中したいときに一人で使えるスペースになっており、空間のゾーニングにも一役買っている。
■会議室の名前
友安:会議室の名前にこだわりました。以前、飯田橋のオフィス改善プロジェクトで皆さんから「数年働いていても会議室と名前が一致しない」「どれがどれだか迷ってしまう」という声が一定数あったからです。会議室は社員の皆さんが必ず使う場所でもあるので、分かりやすくて浸透しやすい名前にしなくては……!というプレッシャーもありました(笑)。
▲来客用の会議室一覧。全て食べ物の名前で統一されており、それぞれの名前の文字数と会議室の収容人数が一致しています。さらに、頭文字がアルファベット順に並んでいるという仕掛けも!「A会議室」ではなく「AVOGADO TOAST」の収容人数は…12名!
▲社員用の会議室には、世界の都市名を使用。「適当につけているわけではなくて、実際の会議室の位置と世界地図を対応させています。部署の方に仕組みを説明したら『分かりやすいね!』と褒めていただいてうれしかったですね」と山口さん
■コミュニケーションが取りやすい空間
陸田:普段の働き方として、グループで話しながら仕事を進めることが多くあります。⽇常の会話や雑談から仕事のヒントが生まれることもあると思うので、コミュニケーションの取りやすさを第一に考えました。座席の配置はある程度グループで固めながらも、狭いスペースに座席を詰め込むのではなく、余白をつくれるように試行錯誤しました。……とはいえ、もし今全員が出社したら座席が足りない気がするので、レイアウトは引き続き改善していきます。
▲来訪者が自由に出入りできるカフェテリアには、壁一面に支援先のスタートアップのロゴがずらり
■ブックエリア
友安:お気に入りの場所は、ブックエリアです。こちらでは、貸し出しをするなど図書館としての仕組みを整えて運用しています。
リモートワークが当たり前になった今、「わざわざ会社に来て仕事をする意味」はどこにあるんだろう?──そう考えたとき、職場の人と本にまつわる情報交換や、おすすめの本を貸し借りできる場所があったらいいなと思ったからです。直接足を運ぶからこそ、新しい本に出会える。自分だけの視点では出会わない本に出会えたり、ちょっと高額かな?とためらうのもでも手に取れたり、そんな楽しみを皆さんに感じていただきたいですね。
▲カフェテリアの壁には、社員の皆さんが持ち寄ったさまざまな本が並びます
▲さまざまなテーマで、リーダーがみんなにおすすめしたい書籍をご紹介。「本を起点に、本部内で新しいコミュニケーションが生まれたらと思っています」と友安さん