採用
2024/03/29
複数内定持っていた、若手社員に聞く!
入社の決め手となった軸、考え方は?
就職活動へ熱心に取り組み、内定を獲得した時の喜びはひとしおです。でも、複数の企業から内定をもらうと、どの企業に入社を決めるべきかはとても悩ましいものです。決め手は、業務内容? 福利厚生? それとも社風? そこで、同様の経験をしたKDDIの若手社員3人に入社企業の決断に迷ったときの「決め手のヒント」を聞いてみました!
目次
■インタビュイー略歴
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増渕 優太
- ソリューション事業本部 ビジネスデザイン本部 営業1部
2023年、WILLコース(アカウントコンサル:法人営業)で新卒入社。大手製造業のお客さまに対してネットワーク、クラウド、データセンター、セキュリティ製品を初めとしたソリューションを提供する業務に従事。
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關谷 芽子
- 技術統括本部 情報システム本部 システム企画部
2021年、OPENコース(技術系)で新卒入社。KDDIのサービス提供に必要不可欠な情報システム開発に向けた要件整理がメインの業務。サービス企画内容のヒアリングからシステム化の検討、リリーススケジュールの調整などに従事。
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川原 悠希
- パーソナル事業本部 パーソナル企画統括本部
カスタマーサービス推進統括部 カスタマーサービス推進部
2020年、OPENコース(業務系)で新卒入社。CS領域のデジタル領域の強化、お客さまサポート体験の可視化に従事。お客さまのお困りごと発生から解決までのカスタマージャーニーを検討し、サポートにおける最適なお客さま体験の検討、構築、改善作業に取り組む。
志望業界は?大切なのはこれまで育んできた価値観
どのようなことを重視して就職活動をしましたか? また、どんな会社から内定をもらいましたか?
増渕:私の父は製造業界で中小企業を営んでおり、日本の製造業の課題を身近で感じて育ちました。大学では国際ビジネス法を専攻し、ゼミではコロナ禍の企業活動について研究してきたので、仕事でも日本企業の活力向上のための課題解決に貢献したいという想いがありました。ITやデジタルをお客さまの事業に活かすことができる通信業界、そして資金面から企業を支援する金融業界を中心に就職活動を行いました。
KDDIと大手通信キャリア、銀行2行、メーカーから内定をいただきました。事業を通じてお客さま企業の課題解決に貢献したかったので、KDDIでは入社前に法人営業への配属が確約される「WILLアカウントコンサル(法人営業)コース」を志望し、内定をいただきました。
關谷:大学時代は芸術工学部の芸術情報設計学科で、UIやUXなど人間工学や情報学を学んでいました。就職活動の軸は、『多くの人が使う・見るサービスを創出できること』『幅広い事業領域を持っていること』『ワークライフバランスを維持できること』の3つでした。この軸をもとに、IT企業からメディア、メーカー、食品企業まで幅広い業界を対象として就職活動を行いました。
内定はメディアやインターネット広告、ゲームなどの事業を展開するIT企業とKDDIからいただきました。
川原:大学は商学部で、ゼミは交通経済学でした。研究を通じて、電気や鉄道、航空などインフラの影響力の大きさを実感していていたので、インフラ業界を対象に就職活動を始め、途中から通信キャリアも検討するようになりました。また、ひとつのことを継続するよりも、いろんなことに挑戦してみたいと感じていたので、事業領域の広い業界、総合商社やコンサルティング業界にも魅力を感じていました。
私は、コンサル会社2社とKDDIから内定をいただきました。
“なりたい自分”をイメージして考える
内定企業から入社企業を決めるうえで優先した軸を教えてください。
關谷:私は『自分らしく働き続けられるかどうか』を重要視しました。面接の際には「入社して成し遂げたいこと」を考え説明していましたが、内定後に入社企業を検討するなかで、改めて「何を創るのか」ではなく「どんな自分でありたいか」が自分にとって大切だと気づきました。そして、私はどんなときもナチュラルな自分でありたいと考えました。
例えば、土日はしっかり休みたいし、定時で帰れる日も欲しい。家庭も持ちたいと考えています。それと、私はどちらかというと転職を繰り返してキャリアアップするタイプではないと考えているので、年齢や経験に応じて興味のある分野が変わっても、自分の描きたいキャリアパスをひとつの会社の中で選択できることを大切に考えました。
川原:重視したのは、『幅広い事業領域』『給与や福利厚生』『社風』です。就職活動の初期にコンサル会社2社から内定をいただきましたが、大学生だった当時は、コンサル業界は顧客企業に寄り添って仕事をするという漠然としたイメージでした。一方、事業会社は自分の生活に身近なので事業内容のイメージが湧きやすく、主体的に事業を展開できることに魅力を感じていました。中でも通信会社は、通信を軸にさまざまなモノを結びつけられるところに将来性を感じたと同時に、自分が面白く感じられる事業領域かどうかも優先して考えていました。
増渕:最優先したのはやはり、『やりがい』です。ITと通信の力で製造業を活性化させたいという軸をベースに、自分が成長できるITに関する業務内容であるかを最も重視していました。それと、自分自身がキャリアアップできること。今後、ITやデジタルの知識は不可欠であり、伸びていく業界だと考えています。仕事を通じてそういった知識を習得し、キャリアップできる会社を選びたいと考えました。そのうえで、収入や勤務地、福利厚生なども重視しました。
後悔を残さないよう、最後は会社をとことん知る
入社企業を決めるうえで迷った時、どのような行動をとりましたか?
川原:まずは、業務内容の魅力度に優先順位をつけました。志望企業群の中では、KDDIがトップだったので、KDDIから内定をもらった時点で他の企業の面接はお断りしましたが、正直、先に内定をいただいていたコンサル会社とKDDIで迷いました。
その時は、年齢が近くフランクに話してくれる大学時代の先輩から、時にはお酒を飲みながら実情をお聞きしました。内定企業に対して自分が理解していた内容が正しいか、答え合わせに行くような感覚でした。公式の面接だとマニュアルがあって、企業の方も決まったことしか答えられませんからね。身近な先輩から得られた情報を企業の方にぶつけてみるのもいいと思います。
増渕:業務内容とやりがいを判断軸にしていましたが、学生なので具体的な内容はイメージ出来ていませんでした。同じ業界や業種で働いている先輩や知人に相談したり、OB訪問を活用して、社内の雰囲気などをより具体的に実感できるような活動を行いました。採用面接の逆質問でも毎回、仕事の内容とやりがい、大変なことについてお聞きしました。
それと、さまざま就活サイトを使い、それぞれの会社がどのような事業をしているかを調べました。内定した企業のビジョンや文化、製品やサービス、事業方針については企業の公式サイトやニュース記事を読み、情報をインプットするようにしていました。
關谷:私は入社5年目以内の若手の女性の方を中心に、内定した企業の社員の方と話す機会を積極的に設けました。1日の業務をお伺いして、「午前中は打ち合わせがあり、午後は資料作り、夕方は資料のレビュー、対面でのチームMTG、退社は何時」など、会社での具体的な過ごし方を聞くことで、働き方をイメージできるようにしていきました。社外秘ではないスケジュール表を見せてもらったこともありました。
それと、人間関係、飲み会の頻度、これからのキャリアプラン、初年度のボーナスなどの込み入った話まですべて聞き尽くし、自分の中で悔いがないようにしました。
内定後は落ち着いて検討する時間が大切
複数の内定先から入社企業を決めるうえで、何を大切にすればよいでしょうか?
増渕:限界をつくらず、どんどん挑戦してほしいですね。他人から意見を言われることもありますが、まずは自己中心で就職活動をする。私も自身と向き合い、「自分は何を大切に思っているのか」「なりたい姿は何か」を重要視していました。そのうえで、会社に入った自分を具体的に想像し、それが「かっこいいと思えるか」「情熱を燃やして成長できる場だと思えるか」を自分に問いかけることが大切だと思います。
川原:正直、学生が企業の事業内容を正確に理解することは難しいと思います。一方で、実際に働き始めて自分に大きく影響するのは、社風や人間関係です。どんなに業務内容が面白くても、一緒に働く人が合わなければ長続きしません。学生であっても、ゼミやサークルが自分に合うかを判断できる感覚はあると思いますので、その感覚で会社を判断すればよいと思います。
判断するためには、内定後にできるだけたくさんの人に会うことが大切です。いろんな方がいますので、たくさん会うことで、得られる情報が適正化されると思います。また、内定者で集まる機会には、どういう雰囲気の同期がいるかを見て、自分と感覚が合うかを判断することも大切です。
關谷:就職活動には正解がなく、どの企業に行っても「ここが正解」と言えます。だからこそ、一番心がけてほしいのは、悔いが残らない活動をすることだと思います。
私は当時、よそ行きの「就活モード」の姿で就職活動に取り組んでいました。そのため、内定をいただいてからは、「この会社に入りたい」ではなく、「この会社に入って、一緒に働く」というフラットな目線で、社員の方々と話すことを意識していました。「就活モード」を一度切って落ち着いて検討すると、悔いなく、自分が思い描いていた通りの社会人になれるのかなと思います。