採用
2022/10/18
働くなら、KDDIか?メガベンチャーか? 両社を知る二人の本音に迫る
大手企業に進むべきか、メガベンチャーに進むべきか。新卒入社にしても、転職にしても、この選択は悩むところではないでしょうか。メガベンチャーはスピード感がある反面、社内競争が激しそう。大企業は意思決定まで時間がかかりそうだけど、社員教育など社内制度が整ってそう、そんなイメージはあるものの、実際のところはどうなのでしょうか?誰もが知るメガベンチャーからKDDIに転職されたお二人に、本音で語っていただきました。
目次
■インタビュイー略歴
-
高橋 哲哉
- 経営戦略本部 データマネジメント部 データ戦略グループ
新卒でコンサルティング会社に入社し3年勤めた後、メガベンチャーに転職し、11年勤務。ECコンサルティング、社長室を経て、事業開発マネージャー職でポイントプログラムや位置情報を活用したサービスの立ち上げに従事。新たな環境でサービス開発に挑戦するべく、2020年にKDDIへ入社。ビジネスアライアンスチームリーダーとして活躍中。
-
西澤 聡
- 渉外・広報本部 政策調整部 1グループ
約13年国家公務員として中央省庁に勤務。総務省では放送関連部局などに所属した後、2015年〜18年まで在ミャンマー日本大使館への出向を経て、帰国後には総務省にて国会業務を担当。デジタル業界の最先端に従事するべく、メガベンチャーに転職。ミャンマー時代に協業したKDDIの仕事ぶりや社風に惹かれ、2020年にKDDIへ入社。金融やモビリティといった新たな成長領域の渉外業務を担当。
多様なビジネスドメインが入社の決め手
KDDIへの転職を決めた理由は何ですか?
高橋:ECやリアルとネットの垣根を越えたマーケティング活動のOMO(Online Merges with Offline)に興味があり、前職ではECコンサルティングや経営企画、OMO関連のソリューション開発を担当していました。10年以上勤めていたので、外の世界で活躍できるか力を試したかったことが大きいですね。また、KDDIは多様なビジネスドメインを展開していて、キャリアの幅を持てるイメージができたことも決め手になりました。
西澤:私は岩手県出身なのですが、学生時代から都市と地方の情報格差を感じていました。都市部ではADSL(※1)が普及しても、岩手ではISDN(※2)時代がしばらく続いていたんです。日本全国どこでも等しく情報が行き渡るようにしたいという想いで、総務省に入省しました。勤務する中で、デジタル業界の最先端は民間企業だと感じ、前職のメガベンチャーを経て、KDDIに入社しました。
外務省に出向し、在ミャンマー日本大使館にて勤務していた際には、KDDIの方々とミャンマー国内での4G LTEネットワークの拡大事業などについて、一緒に対応することがありました。その時に感じた、KDDI社員の仕事ぶりや人柄に惹かれていたことが、KDDIを選択した決め手ですね。また、通信のネットワーク網を自社で持っていた点も後押しになりました。
※1) ADSL:日本で2000年代に急速に普及したデジタル加入線の一種で、一般のアナログ電話回線を使用した高速デジタルアクセス技術のこと。
※2) ISDN:電話線を利用したデジタル回線のインターネット技術。ADSLよりも速度が劣る。
普段のお仕事内容を教えてください。
高橋:KDDIの出資先企業さまと、協業戦略立案やソリューション開発に従事しており、チームリーダーを担っています。大きな企業と協業していて、その規模感にやりがいを感じています。
西澤:所属する部署ではau PAYなどの金融やスマートドローン、地域共創など、通信とのシナジーによって生まれる新たな成長領域における渉外業務を担当しています。例えば、スマートドローンの規制が厳しすぎると事業機会を損なうことになるので、規制を緩和してもらえるよう官公庁に働きかけ、交渉する業務です。今は、政府がデジタル分野の成長を後押ししていますが、ビジネス上の課題や現場の声をいかに政府の方々に知ってもらうかが鍵となっています。
コミュニケーションが活発で働きやすい環境
KDDIで実際に働いて感じた印象をお聞かせください。
西澤:私が担当している渉外業務は、社内調整も重要な業務になります。大きな会社であり、想像していたよりも担当が分かれているため、担当者にたどり着くだけでも労力は必要です(笑)。ただ、KDDIには経験豊富な方がたくさんいらっしゃるので、そういった方々から忌憚のないアドバイスをいただけることはありがたいと感じています。
高橋:良くも悪くも、前職よりチームを意識して仕事している人が多いように思います。ただ、自発的に行動すれば応援してくれ、働く環境を自分で変えていける柔軟性がKDDIにはあると感じています。
社内のコミュニケーションについてはいかがでしょうか?
西澤:前職のメガベンチャーでは、ツールを使った意見交換が非常に活発でしたが、KDDIもコミュニケーションは活発ですね。Teamsチャットで質問に答えてくれる方が多く、風通しは非常に良いのではないでしょうか。私が入社した頃はコロナ渦真っ只中でしたが、Face to Faceがほとんどなかったにも関わらず、すぐに溶け込んでいけました。
高橋:前職は、全社員での定期集会があるなど、社員全員に情報を共有する文化があり、他部署のさまざまな情報が自然に入ってくる環境でした。
また、各サービスのKPIや他部署の新しい取り組みも常に共有されていたので、隣のサービスと自分のサービスの連携や困りごとの相談など、横の連携も取りやすかったですね。
KDDIは社員の皆さんの人柄や風通しは良いのですが、情報の流動性がもっとあると良いなと思います。
働きやすさについてはいかがですか?
西澤:前職も今も、フレキシブルで働きやすいです。まだ子どもが小さいので、36協定などがきちんと守られていることにとても感謝しています。休暇も取りやすく、昨年は育児休暇を3ヵ月取得しました。上司をはじめ、部内の方々がそういった雰囲気作りを日頃から醸成されていて、キャリア採用者にとっては大変ありがたいことです。
高橋:前職のメガベンチャーと比べると働きやすさは同じくらいですね。ただ私は、仕事したい派なので、残業の規制はむしろしないでほしい。その代わり、成果を出すので給与をさらに上げてほしいと思っています(笑)。
KDDIは働き方改革もあり、環境がしっかり整っているので、プライベートも充実させたい方は働きやすいと思います。
チームの力で戦略的なアウトプットが可能に
KDDIと前職それぞれの良い点を教えてください。
高橋:先ほども挙げた通り、前職には情報共有文化が根付いていたので、社内の情報が取りやすく、且つ自分のアウトプットに取り入れることが容易な環境でした。
また、一人ひとりに責任が与えられていたので、スピード感がありましたね。
KDDIには、安心して業務に集中できる環境があると思っています。経験豊富な方もたくさんいらっしゃいます。現状、部の環境に恵まれていると思うのですが、「何かあったらどうにかするから、好きに挑戦していいよ」と言ってくださる部長の優しさを感じながら働けています。その点、前職でも応援してくれる上司ばかりでしたので、そういう意味では自分の巡り逢いの運が良いということかもしれません(笑)。
西澤:前職は、意見ある者は誰に対しても直接上申するような社風でした。また、高橋さんのおっしゃる通り、一人ひとりに対してタスク・決裁権が与えられていたので、スピーディにこなせるように感じました。
一方で、KDDIには経験豊富な社員が多数いらっしゃるので、幅広い観点から色々とアドバイスをもらえる点は大変ありがたいです。また、チームで業務をこなすため、その都度修正を図ることができ、個人を超えた、確実で戦略的なアウトプットが見込めます。
人事制度についてはどう感じますか?
西澤:前職もKDDIもアウトプットなど貢献度を強く見られていると感じます。ただし、KDDIは途中経過もきちんと見てくれていると感じますね。また、手上げで異動できる公募や社内副業を通して、自ら希望すれば経験を積める環境が整っているので、その点はKDDIで働く魅力の1つではないでしょうか。
高橋:直近ではキャリア採用もかなり増えていますが、まだ人材が固定化されている気がしますね。私は昇進したいという想いが強いので、新たにポジションを作るなど流動性があってほしいです。ここ最近、人事制度の改革も含めて、人材の流動化やチャレンジの機会提供に会社として意識的に取り組んでいることを感じます。
逆に、前職は毎月人事異動の発表があるなど、良くも悪くも流動性はありました。ポジションが変わるので、若い頃から経験が積める環境だったと思います。
KDDIとメガベンチャーはそれぞれどんな方に向いていると思いますか?
西澤:新卒の方にとってKDDIは、通信をはじめさまざまな事業があるので、学べることやチャンスを得られる可能性が多いように思います。大きな組織で若いうちから、バランス感覚を養えることも利点ですね。
また、事業が幅広いので、ほぼ自社で提供することができます。そういった点に魅力を感じる方に向いていると思います。
一方でメガベンチャーは、経営判断は早くても自社ですべて提供できるわけではありません。また、途中経過よりも結果が求められるような風土は少なからずあると思います。もちろんKDDIも結果は問われますが、途中経過についてもよく見てくれると思いますし、よりチームで働くという感覚が強いです。
KDDIはプロパーが多い会社ではありますが、風通しよくコミュニケーションしてくれる方が多いので、キャリア採用の方にとっても働きやすいはずです。気軽に話せる社風は、KDDIの魅力の1つだと感じています。
高橋:KDDIは事業が幅広く組織も大きいので、バランス感覚がある方やチームで大きな仕事を成し遂げたい人、または新卒で安心して経験を積み上げていきたい人にはおすすめです。
メガベンチャーは、スピード感やさまざまな変化に臨機応変に対応することが求められます。早い段階で責任者になりたいという方は、ベンチャーが向いているかもしれません。
KDDIは、意外にタスクが細分化されていないので、全領域で幅広いタスクに挑戦したいという人は、活躍や成長の機会が多いのではと思います。社員は本当に良い方が多いので、馴染みやすく働きやすいですね。
今後の目標はありますか?
西澤:今は、霞ヶ関の官公庁への渉外業務ですが、永田町の国会議員への渉外業務も行いたいです。そして、ゆくゆくは政府や国家議員から見てKDDIを代表する社員となり、社内外の連結点の役割を担いたいと思っています。
高橋:私は、事業開発を担当しているので、KDDIとして社会に意味のあるソリューションを作っていきたいです。そして、経営陣の近くで働いて仕事の判断軸を学び、近い将来、経営ポジションに就きたいです。