カルチャー
2026/02/27
コミュニティが創る新たなKDDIカルチャー
技術も、効率も、キャリアも進化する!

KDDIでは社内のコミュニティ活動が盛んに行われています。とりわけ技術系のコミュニティは数も多く、人気のイベントには数百人が参加するほどの盛況ぶりです。コミュニティがKDDI文化のひとつとして成熟してきた今、旗振り役を担う3名の社員にどのような相乗効果や新しい価値が生まれているのかをお伺いしました。
目次
■インタビュイー略歴
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大橋 衛
- IoT技術本部 IoT技術部 エキスパート
2016年キャリア入社。自動運転遠隔監視システム開発プロジェクト「ADAM」(トラックやバスなどの自動運転車両が法令を順守する上で必要となる特定自動運行主任者の業務を遠隔監視で実現するXaaSシステム)において、プロダクトオーナーサポートを担当。
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柴田 翔平
- 先端技術企画本部 サービスプラットフォーム企画室
2021年キャリア入社。社内パブリッククラウド利活用推進(CCoE)と、AIデータセンターおよびプラットフォームを活用したサービス企画に従事。最近では、Googleの生成AI「Gemini」を大阪堺データセンターで展開する、「Gemini on GDC」プロジェクトのリードを担当。
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安住 麻子
- 人事本部 ビジネスパートナー人事部
2015年新卒入社。BtoBの営業、営業部門内における企画業務を経て、社内公募で人事部門に異動。現在は人事のデータ活用や全社員向け人事ダッシュボードの企画・運用を担当するほか、人事本部の業務改善などにも携わる。
社員に限らないオープンな風土

KDDI社内のコミュニティの特徴を教えてください。
大橋:まず、把握しきれないぐらい数多くの技術コミュニティが存在しています。特定の業務に関するものではなく、クラウド、デザイン、AI情報、データ分析、データレイク、自動化系(PowerPlatform)、日常業務におけるAI活用(Microsoft 365 Copilot, Gemini Enterprise, ChatGPT Enterprise, Difyなど)、AI駆動開発など、テーマが大きく設定されているのも特徴ですね。
業務時間中の活動も認められているので、平日にイベントの実施や参加も可能です。活動のベースとなるのはTeamsのグループですが、本体の全社員はもちろん、グループ会社社員、派遣社員、業務委託先の社員、当社への出向者などKDDI社員でなくても参加できます。
柴田:パブリッククラウドやAIなど、部署や業務不問で活用される技術が増え、それに伴って社内のナレッジやプラクティスもどんどん増えています。加えて、事業を共に実現する外部のパートナーの方々はより豊富な知識を持っており、それらを気軽に共有し合えていることも特徴だと思います。
私も「KDDIクラウドユーザーグループ(KCLUG)」を運営する中で、実際に外部の方から社員が持てない視点や先端事例の知識をたくさん聞くことができています。情報統制はケアすべきポイントですが、KDDIの仕事を長年しているパートナーであれば信頼もありますし、コミュニティごとにグランドルールを設けて運営しているので、特段問題ありません。
安住:コミュニティの豊富さという点では、大橋さんや柴田さんはエンジニアですが、私はまったくの事務方です。プログラムを書けなくても、新たにツールを導入しなくとも、少し手を動かすだけで効率化を図ることができると伝えたくて、「Power Platform活用コミュニティ」を運営しています。テーマは業務改善で、どこの部署にもあるような庶務や自分の小さな業務を「Power Platformで効率化してみた」というノリで共有しています。昼休みに改善方法を紹介するイベントをTeams上で開くと毎回200人から300人が参加してくれます。初回のイベントは900人参加したので驚きましたね。
大橋:あのイベントはすごかった!社内には業務改善に役立つツールを投稿する掲示板があったけど、活用するには能動的に取りに行くという印象でした。コミュニティの場合は、実践している人が集まっているし、勉強会で使い方を公開できる。必要があればハンズオンで実習的な研修もできます。知識だけでなく、人が介在するコミュニティだから、知識が循環していくのだと思いますね。
「ギブファースト」の精神が活動を前へ進める力に

コミュニティ活動は業務にどんな好影響がありますか?
柴田:まずは困りごとの相談ですね。業務で困った人がわらにもすがる思いで聞いてくる場合もありますが、そういう質問は、みんなにとっても重要な課題であることが多くあります。例えば、「パブリッククラウドのAIモデルを使って推論を行いたいのだけど、入力したデータが本当に学習に利用されないのか確証を得たい」という質問。みんなが困るであろう課題を共有できるし、私は社内でパブリッククラウドを推進する立場だから社内の関心がどこにあるかもコミュニティで確認できます。
大橋:ミスを回避できるというのもコミュニティの利点ですね。私が主宰する「AI駆動開発勉強会」でも、社内だからこそ話せる失敗事例を紹介してもらっています。コミュニティの参加者は、「この罠を踏んじゃいけないんだ」ということが分かるから、業務で大失敗して手戻りするのを回避できる。社内だから、必要があれば直接本人に聞くこともできるのは心強いですよね。
柴田:KDDIの社内コミュニティが広がっている原動力は、「ギブファースト」のマインドだと思います。世の中は「ギブ・アンド・テイク」だけど、知識をもらうだけの「テイカー(taker)」だけでは成り立ちません。自分の知識を惜しみもなく披露してくれる「ギバー(giver)」をきっかけに進んでいると感じています。ギブファーストはKDDIのフィロソフィ「利他の心で考える」にも通じると思います。
安住:勉強会で登壇してくれた社員が「自分では大した業務改善ネタではないと思っていたけど、思っていたより反響があってびっくりしました!」「はじめて本業以外で社内登壇しました!」と言ってくれることもあります。KDDIに自分の得たことを人に伝える文化が育まれて、ギブの喜びを感じてくれる人がすごく増えたなと思いますね。登壇をきっかけに、印象が変わるほどキラキラし始めた方もいますね(笑)
柴田:まさに水を得た魚ですね!
大橋:KDDIのような大企業で働いていると、仕事はしっかりこなすし、スキルは上がっていくけど、「誰のために仕事をしているのか?」という「自己効力感」が低下するように思います。コミュニティはギブファーストを推進しているから、みんなの反応がうれしくて自分の知見を共有しているうちに、誰かに還元することが当たり前になる。それは社会人としても重要な素養である「貢献する姿勢」へとつながっていくと思います。
業務の効率化、キャリアアップ、ネットワークの広がりなどプラス効果を発揮

コミュニティで広がるネットワークはどのように活用できますか?
柴田:コミュニティを共にしている方と業務で一緒になると、仕事を進めるスピードが驚くほど速くなりますね。通常であれば、相手の部署の考え方や狙いを理解するのに時間がかかりますが、コミュニティで気心が知れているからどんどん進められます。
安住:社内の人脈はすごく広がりましたね。大橋さん、柴田さんとも実は業務では一緒になったことがないけれど、コミュニティの推進活動を一緒にできています。それと、私の本業は人事なのですが、AIや業務効率化をテーマにお客さま企業向けや子会社向けにレクチャーを依頼されるなど、業務の領域が広がっています。応援してくれる上司や部署の支えもありながら、わたし自身もコミュニティ活動がキャリアアップに繋がっていると感じています。
大橋:クラウドやAIなど技術をテーマにしているから、コミュニティで活動しているうちに、自分の技術力の立ち位置が分かるし、その技術が会社でどのように求められているかも肌で感じられます。つながった人々によって、自分ひとりでは得られない大量の情報や、自分とは異なる視点から見た全く別角度からの情報を得られるので、アンテナがものすごく広がります。
柴田:僕は先端的なトレンドを追いかけたいので、コミュニティはうってつけですね。近しい意識の人が多く参加しているから、トレンドを判別しやすくなる利点もある。盛り上がっているテーマには必ず理由があります。トレンドを追うのにはコミュニティはぴったりだと思いますね。
コミュニティ活動の進化が創る次のKDDI

今後、KDDIのコミュニティ文化をどのように育てていきたいですか?
大橋:KDDIではコミュニティが完全に認知されているし、どれくらいの数があるか誰も把握できないほど盛り上がっています。私は2015年にキャリア入社して、この会社がもっとよくなればいいと思って、7、8年前にコミュニティづくりを仕掛けていきました。JTC(日本の伝統的な大手企業)と呼ばれる企業で、ここまでコミュニティが根づく風土が育っていったのはすごいことだと思います。
KDDIが次のステージに行くには、コミュニティ文化が根付いていることをもっと外へ発信すべきだと思います。コミュニティが「ギブファースト」から前進しているように、外へ情報発信することで何かが起きるはずです。そこで何が起きるか、それは怖くもあり、楽しみでもあります。
柴田:コミュニティ活動が盛んになることによって社内の技術力がアップするだけでなく、組織内の意思疎通が円滑になり、業務の効率化が図られていくと思います。
縦割り組織はコミュニケーションに時間がすごくかかります。例えば、何か新しい企画を始めるときに上層部まで上げて現場に下ろすことになると、その工程に時間がかかる。判断者が多いから企画が止まり、実現しないケースもあり得ますよね。でも、コミュニティのメンバー同士の発案であれば直接、話すことができます。それぞれの視点で上司を説得していけるので、話を進めるスピードも圧倒的に早くなりますし、コミュニケーションを一気に短縮できるので成功の確率も格段に上がっていきます。
コミュニティによって、人と人がつながり、それをきっかけに面白いことが起きる下地が整いつつあります。今後、社外とのつながりがコミュニティ起点でさらにたくさん生まれていったら、企業間のコラボレーションがどんどん促進されていくと思います。きっとKDDIだけではできなかったプロジェクトがたくさん生まれていくのではないでしょうか。
安住:2025年、コミュニティ活動が社内表彰の「ベスト賞」を受賞しました。懇親パーティのときに、役員の方とお話をする機会があったので「コミュニティ活動を会社として応援してほしい!」とお願いをしました。現状ではコミュニティのメンバーに登壇してもらって勉強会などを実施していますが、もっと大きなイベントを開いたり、外部の講師を呼んだりするとなれば予算が必要です。
驚いたのは、役員にお願いした後、すぐに社長まで話が届き、現在は柴田さんをリーダーに社内での体制を検討していただいています。社内にあるコミュニティの整理と紹介、各コミュニティが開催するイベントのスケジュール共有など、より多くの人が学び、参加できる環境を整備して、コミュニティ活動を盛り上げていきます!新年度には新入社員や中途入社者も増えるので、「コミュニティ合同の新歓イベントもやりたいね」なんてメンバーで話しています。
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