キャリアについて聞かせてください。
入社後の配属から今に至るまで同じ部署で働いていますが、研究テーマは世の中の動向や将来予測などを踏まえて変わります。これまでに、新しい認証方式の検討や、DoS攻撃、ネットワーク上の異常、悪性サイトや迷惑メールの検知など、サイバーセキュリティの研究に取り組んできました。現在は、セキュリティ対策における重要な要素であるヒトの意識・行動分析や変容アプローチの検討を行っており、海外の大学との共同研究、ヒューマン・コンピュータインタラクション分野のトップカンファレンスで論文発表するなど、第一人者を目指して取り組んでいます。
プロジェクトや普段の仕事で成長した点を教えてください。
大きく成長できたと感じたのは、入社7年目ころに携帯電話向けの迷惑メール対策のサービス開発に関わったことです。メールサービスを扱っている部署から迷惑メールが増加しているという話を聞き、迷惑メールの解析を行ったところ、研究的にとても興味深い発見ができました。この結果を実用化する際には、スケーラビリティやアルゴリズムの平易性といった運用を視野に入れた設計など、研究では知ることのできないサービス開発における重要なことを学びました。2年前にも別のサービス検討の機会に恵まれましたが、その際にもこの経験が生かされたと思います。
KDDIでは研究・技術開発・サービス開発などで挑戦が必要となるたくさんの機会に恵まれています。日々の業務で、地道に取り組むことで、スキルアップ・成長できる環境だと感じています。
今後挑戦しようとしていることは何ですか?
現在進行形で挑戦していることは、セキュリティ技術と人をつなぐことです。お客さま自身で行っていただくセキュリティ対策の中には、攻撃から身を守るために非常に重要なものも含まれますが、その重要性があまり理解できなかったり、面倒な設定が必要であったりすると、対策をしていただけない場合もあります。これまでの研究で対策をしていただけない要因が分かってきましたので、対策へと行動を移してもらえるようなサービス案やシステムなどを検討し、お客さまの通信環境のセキュリティ向上につなげられ、安全・安心を提供できるような技術を作っていきたいです。