カルチャー

2024/08/30

スタートアップとの共創で、未来を切り拓く!
~KDDI社員の成長と挑戦~

スタートアップとの共創で、未来を切り拓く!<br />~KDDI社員の成長と挑戦~

KDDIは、スタートアップとのパートナーシップで事業創出を目指す「KDDI Open Innovation Program」を推進しています。KDDIがオープンイノベーションによる新規事業創出を加速する背景と業務のリアル、そして、WILLコースのビジネス・インキュベーションを志望して入社した若手社員が感じる仕事の醍醐味と将来性について紹介します。

目次

■インタビュイー略歴


清水 一仁

清水 一仁

オープンイノベーション推進本部 BI推進部
KDDIを含む大企業100社*以上の課題に基づき、スタートアップとのビジネスマッチングによって新たな価値創造へ導くプラットフォーム「KDDI∞Labo(ムゲンラボ)」の責任者。
*2024年8月時点
陸田瑛星

陸田 瑛星

オープンイノベーション推進本部 BI推進部
2021年、WILLコース(ビジネス・インキュベーション)で新卒入社
現在は主にKDDI∞Laboでスタートアップと大企業のマッチングイベントの企画をしている。
※KDDIでは、入社前に配属領域を確約できる「WILLコース」と、希望と適性を踏まえて配属領域を決定していく「OPENコース」の2コースで、コース別採用を行っています。

「現状維持は衰退の始まり」を原則に、変化へ挑戦する

「現状維持は衰退の始まり」を原則に、変化へ挑戦する

KDDIは新規事業創出において10年以上の実績があります。KDDIが事業創出に挑戦し続ける背景を教えてください。

清水:KDDIの前身のひとつは1984年に設立したDDI社(第二電電)ですが、同社は京セラの創業者、稲盛和夫さんが「日本の電話料金を安くしたい」と起業したスタートアップ*でした。以来、時代のニーズに合わせて常に新しいビジネスに挑戦してきた歴史がKDDIにはあります。

そのマインドは企業文化として受け継がれており、現在も「現状維持は衰退の始まり」という意識を持って新規事業に挑戦しています。挑戦こそが持続可能な企業経営を可能にする、と全社員が共通の認識を持っています。

*スタートアップ:一般的に新しい企業であり、新しい技術やビジネスモデル(イノベーション)を有し、急成長を目指す企業のこと。

スタートアップとの協業はなぜ大切なのでしょうか?

清水:幅広い事業領域を手掛けており、多様なアセットを持っているため、どんな変化にも何らかの対応ができることがKDDIの強みであると思います。その強みを高めていくうえで大切にしているのが「変わること」です。成功体験や経験則にしがみつかずに、社外にある新しい価値をキャッチして、オープンイノベーションで変わっていこうとする。だからこそ、スタートアップとのパートナーシップを重んじて、一緒に何かを創ることが重要なのです。想像もしない新たことに挑戦するから社員もワクワクして、新しいアイデアが生まれてくるんです。

経験不問!必要なのは「今の自分に固執しないこと」

経験不問!必要なのは「今の自分に固執しないこと」

陸田さんが「ビジネス・インキュベーション」コースを志望したのはなぜですか?

陸田:幼稚園から大学3年までサッカー一筋でしたが、コロナ禍で続けることが難しくなり、企業への就職を考え始めました。私は「尊敬できる仲間と、新しい挑戦ができる仕事がしたい」と考えながら、就職活動を進めていきました。

KDDIを志望したのは、サッカー日本代表を応援する企業であれば、自分と近い価値観があると思ったからです。企業研究を進めるなかでWILLコースに「ビジネス・インキュベーション(以下BI)コース」を見つけ、オープンイノベーションという仕事に興味を惹かれました。

そんな時に読んだ経済系のウェブメディアの記事で、KDDI∞Laboの部門長が「メンバーにはとにかく『新しいことに挑戦しなさい』と伝えています」と語っていました。この言葉が心に刺さり、ここで働きたいと強く思いました。

清水:BIコースは、ビジネスプランコンテストへの出場やスタートアップでのインターンシップなどの経験は不問です。ただひとつ必要なのは「今の自分に固執しないこと」です。どんどん変わっていこうと努力ができる人と一緒に働きたいですね。

陸田:新卒採用の面接官は清水さんでした。私は「新規事業には興味はありますが、自分はインターンシップなどもしておらずビジネスの知識がないから、戦力にならないかもしれません」と正直に言いました。すると「この仕事をしたいという思いが大切であって、知識がなければ勉強をすればいい。思いに向かって努力できる人と働きたい」と言ってもらえました。「それなら自分にもできる」と素直に思えたことも、ここで働きたいと思った理由ですね。最終面接に参加した企業はいくつかありましたが、BIコースで内定をいただけた時に、迷わずKDDIへの入社を決めました。

入社から4年、どのような業務を経験してきましたか?

陸田:とにかくスタートアップの経営者にお会いして、みなさんの事業を学び、どのような連携や投資を求めているかを知ることが仕事でした。自分たちのビジネスで本気で社会を変えたいと信じて行動を起こし、日々努力をしている起業家の方々とお会いする。「私はこういうことがしたい」と本気で私に話してくれる。毎回の面談が本当にかけがえのないもので、いつも心が震えました。

1年目は既存の投資先であるスタートアップに追加出資を2件行うとともに、1件の新規出資をしました。社内申請の過程において、最終的な出資の判断をする上司に対する説明では、私が起業家の方々の思いを代弁する必要があります。KDDIからの出資の有無が今後を左右する部分でもあるので、常に緊張感をもって臨んでいます。

清水:投資先は、100社に1社あるかないかという世界です。そのためにも、あらゆるスタートアップに萎縮することなく会いに行けるという点で若手社員は適任ですし、活躍できます。とにかく会いに行って面白いことを引っ張ってくる。

その上で、社内ではどのような連携ができるかを判断し、出資や協業の検討段階になると先輩や上司がアドバイスしていきます。組織としての仕組みがしっかりしているので、経験がなくても、活動範囲はどんどん広げられると思います。

陸田:スタートアップ投資と並行しながら、「auミニッツストア」という小売店の新規事業の企画に携わってきたのですが、入社2年目はいよいよ出店が始まり店長を任せていただくことになりました。食品を扱う小売店開業はプロジェクトの先輩方にとっても初めてのことでしたから、出店に必要な認可を調べて共有し、一緒に講習会などに参加しました。メンバーそれぞれの役割を果たす上で、店長である私を信頼して対応してくれることもあって嬉しかったですし、チームとして取り組む貴重な経験ができました。

負けた経験と悔しさをバネに、今の自分を変えていく

負けた経験と悔しさをバネに、今の自分を変えていく

同じ職場の先輩や上司とはどのようなコミュニケーションをしていますか?

陸田:入社当時、先輩方が知識も経験もない私と同じ目線で話してくれたことが印象的でした。先輩方から歩み寄って、分かりやすい言葉で話してくれたことや、私の話をきちんと聞いてもらえる姿勢を感じて、感動しました。

それから、日々変化が生まれることを前提に、新しいものを探し続けている方ばかりです。年代にかかわらず、新しいものに出会うと行動せずにはいられないというのは共通点かもしれません。

清水:新しいアプリがリリースされたら、誰より先に知っていて、新入社員に「知りませんでした」って言わせたいメンバーが多いかもしれないですね(笑)

そういった文化があるから、上司も部下も関係なく、アイデアを出し合って、より良い企画にするために徹底的に議論をします。それは、部署や社内だけでなく、提携する企業やスタートアップ、受発注関係にある協力会社も同じです。すべてが共創するパートナーであり、パートナーシップをもとに最上のものを創り上げていくのです。

新規事業創出に携わるみなさんの行動力の源は何でしょうか?

陸田:あくまでも個人的な意見ですが、負けた経験のある方が多いと思います。懸命に取り組んだことで負けた悔しさがあるからこそ「このステージでは負けたくない」という思いが強い。私の場合はサッカーで社会人としてのプレーが叶わなかった。その悔しい思いがあるからこそ、ハングリー精神を持って頑張れているのだと思います。

清水:私は入社19年目になりますが、ずっと新規事業の畑で仕事をしてきました。海外の駐在も長く、アメリカのスタートアップと出資の検討をしていた時期がありました。ある時、設立間もないZoomの創業者にお会いしましたが「既にSkypeがあるから」と考え、会社に報告することもしませんでした。TikTokの前身となるサービスの創業者に会った時も「これは面白い」と思ったのですが、出資までは検討しませんでした。後に、どちらも世界中の人々が使うサービスになりました。

この2つの失敗をしてから、自分の経験だけに基づいて判断するのは止めようと決めました。変わらないといけないのは自分だと思い、今があります。人は変わっていける。そう信じて努力していける人がこの仕事に向いていると思います。

スタートアップとの共創で日本の未来を描く

スタートアップとの共創で日本の未来を描く

▲スタートアップとのイベントで司会を務める陸田さん(左から1人目)

スタートアップにはどのような将来の展望がありますか?

清水:日本政府は国内発のスタートアップを5年で10倍まで増やす政策を打ち出しています。これからの日本の産業を引っ張っていくことが期待されていますし、起業家の数も増えていくことでしょう。

一方で、スタートアップを応援する企業も増えていきます。企業と共に両輪となって社会を動かしていく。それが日本の産業界の未来像です。ですから、自分自身が起業しなくても、起業家をサポートする立場で企業に就職するという道もありだと思います。

陸田さんは今後、どのように変化をしていきたいですか?

陸田:KDDIではどんどん新しいことに挑戦できます。私はこれからも、この仕事を続けていきたいという気持ちが強いですね。そして今の先輩たちが私を引っ張り上げてくれたように、私も後輩たちが挑戦できる環境をつくりたいです。

常に新しいことに挑戦し、自分が失敗したことは後輩たちに伝えて、学んでもらう。後輩が成長するから私も必死に成長する。みんなで学び合って、組織として強くなる。そんなチームを目指していきたいですね。

KDDI Open Innovation Program | KDDI株式会社

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