PROJECT

キッザニアとの協働プロジェクトで、「次世代を担うこども達の育成」を支援する。

KDDIでは、こどもの職業・社会体験施設「キッザニア」を運営するKCJ GROUPと連携し、こども達が楽しく学べる教育体験機会の創出をさまざまなかたちで応援しています。公式アプリの立ち上げやオンラインコンテンツの発信など、今までのキッザニアにはない新たな取り組みも増えています。今回は、キッザニアの企画・運営に携わっているメンバーに、プロジェクトへの想いを伺いました。

MEMBER

  • 宮本 美佐
    宮本 美佐
    パーソナル事業本部 サービス統括本部
    KCJ GROUP(出向)
    代表取締役副社長
  • 神崎 令子
    神崎 令子
    パーソナル事業本部 サービス統括本部
    KCJ GROUP(出向)
    リーダー
  • 野又 友視
    野又 友視
    パーソナル事業本部 サービス統括本部
    KCJ GROUP(出向)
    コアスタッフ

※掲載されている情報は、撮影当時のものとなります。

このプロジェクトにおける、メンバーそれぞれの役割は?

宮本 美佐
宮本

日本国内でキッザニアを運営するKCJ GROUPの副社長を務め、マーケティング本部を統括しています。KDDIでは新規事業の立ち上げや地域活性化支援を担当し、2019年からこのプロジェクトに取り組み始めました。キッザニアSDGsに関わるガイドブックを制作したり、ワークショップを開催したりするなど、幅広い取り組みでこども達の「学び」を応援することに力を入れています。キッザニアの施設では、CX (お客さまの体験価値)を向上させるため、館内のスマート化など全体のプラットフォーム改変を進めてきました。

野又 友視
野又

宮本さんと一緒にプラットフォーム改変に取り組み、KDDIの知見を活かしたデジタルマーケティングや、オンラインでのSDGsワークショップの企画・実施などにも取り組んでいます。出向した2018年当初は、キッザニア施設内のアクティビティの予約手続きなどが紙で行われており、ゲストの利用状況を把握しにくい状況でした。また、一部のアクティビティに人気が集中するなど、お客さまを長時間お待たせしてしまうことも起こっていたのです。
そんな状況を変えるため、アクティビティの空き状況をすぐに確認できる公式アプリの新機能開発に取り組みました。キッザニア公式会員サービス KidZania Professional(有料)も立ち上げ、アクティビティの事前予約を可能にすることで、さらなる満足度向上に努めています。

神崎 令子
神崎

わたしはキッザニア東京で、CXの向上やゲストに接するスタッフの研修、働きがい向上などに取り組んでいます。出向前にauショップのCX向上に携わった経験が、今の仕事に活かされていると思います。キッザニアの各パビリオンで働くスタッフは、「スーパーバイザー」と呼ばれており、こども達の「気づき」を引き出し、見守っていく重要な役割を担っています。こども達が上手く出来ないときには励まし、創意工夫や成功はしっかりと褒める。こども達がどのように感じたのかをゲストアンケートで集計し、現場にフィードバックしながら改善を続けています。

大変だったこと、乗り越えるのが大変だった課題は?

野又 友視
野又

アプリの新機能立ち上げやワークショップのオンライン化を進める上で苦労したのは、組織内の理解浸透です。キッザニアは、リアルな社会体験を通じてこども達に「気づき」を与えることを重視しているので、今回のスマート化は初めての試みでした。既存のファンにも受け入れられるように、ライセンス元であるメキシコの運営会社と密にコミュニケーションを取りながら、一つひとつのコンテンツをブラッシュアップしていきました。

神崎 令子
神崎

キッザニアは世界各地で展開していますが、コロナ禍の影響で厳しい経営状況の施設が少なくありません。わたしもキッザニア東京でコロナショックに直面し、臨時休館を経験しました。そのときに他のスタッフと共に感じたのは、「お客様に会えないかもしれない」という切実な危機感です。ゲストのことを第一に考え、社会情勢に合わせてオンライン化など新たな取り組みを進めていくべきだと思いました。
現場で働くスタッフの皆さんは、言われたからやるのではなく、「ゲストにとって良いことは絶対にやる」という徹底したプロ意識を持っているので、尊敬の念を抱きながら日々一緒に働いています。

宮本 美佐
宮本

わたしは立場上、プロジェクトを進める上で基盤となる組織的な機能を整えることに苦労しました。というのも、キッザニアは世界各地で展開しているものの、日本でオープンしたのは2006年であり、組織としてはまだまだ成長期です。各機能を分担させて全体を最適化するなど、より良い仕組みづくりに向けて、社内で対話を重ねていきました。
そのなかで深く共感したのは「こども達の生きる力を育む」という企業ミッションに対する、社員一人ひとりの真っ直ぐな想いです。こども達の将来を全力で応援していく姿勢に私たち出向メンバーも共感していたので、同じ方向を目指して取り組むことができました。

今後このプロジェクトをどうしていきたい?
そして、どんな未来をつくっていきたい?

野又 友視
野又

社会の変化が激しく未来が不透明だからこそ、こども達にも「自分で考えられる力」が重要だと思います。キッザニアは職業体験コンテンツだけではなく、社会体験コンテンツも提供しています。例えば、働いて得られるキッザニアの専用通貨「キッゾ」を銀行に振り込むことで年利10%の金利がつくなど、リアルなお金の体験もできるのです。こども達の考える選択肢を広げて自分の未来に期待を持てるように、今後も色々な「気づき」の場を提供していきたいと考えています。

神崎 令子
神崎

未来を考える上でSDGsは重要なテーマですが、その根本には地球規模の大きな課題があり、それを解決するのは全世界の人々だという考え方が重要です。つまり、こども達も一緒にSDGsに取り組む必要があるということです。そのことに気づいてもらうために、キッザニアには「キッザニアSDGsセンター」のパビリオンを設置しています。キッザニアでの体験を通じて、今の地球で何が課題なのかを自分ごと化しながら、具体的なSDGsのアクションにつなげて欲しいと思います。

宮本 美佐
宮本

キッザニアには誕生の物語があり、その内容がSDGsと合致しています。大人達が解決してこなかった問題だらけの世界に、「もう待てない」とこども達が立ち上がる。このストーリーが現実社会に重なる部分も大きく、キッザニアがこども達を全力で応援する指針になっています。
また、キッザニアでこども達が多くの「気づき」を得ることで、社会の課題を解決する新たな職業を生み出すことも将来的にはできると思います。キッザニアでの体験をきっかけに新しい職業を生み出すいわば「ジョブクリエイター」が生まれ、今までにない閃きやアイデアで社会をより良く変えてほしいと願っています。

こんな想いを持ったひとと、一緒に働きたい。

野又 友視
野又

大きく二つの要素がありまして、まず一つ目は、自分のなかに信念とこだわりを持っているひとです。コンテンツ制作やお客様へのホスピタリティなど、あらゆる分野に共通することですが、より良い体験を生み出すため細部にこだわることが、全体のクオリティを高めていくと思います。二つ目はフットワークが軽いことです。綿密にロジックを立てることも重要なのですが、あまりに考えすぎると机上の空論になってしまうことも多いと思いまして。それよりも積極的に動いて、専門家に聞いたり、失敗を恐れずやってみたり、勇気を持って新しいことに踏み出せる人が増えたら嬉しいですね。

神崎 令子
神崎

失敗も力になるので、あまり深刻にならず前向きに取り組めるマインドセットが重要です。また、これはSDGsにもつながることですが、何が起こっても誰かのせいにせず「自分に指を向ける」ことが大切だと思います。誰かのせいにしたり相手を変えようとするのではなく、自分がどんなアクションを起こして今の状況を変えていくのか。そんな意識を持っている人なら、KDDIで活躍できると思います。

宮本 美佐
宮本

先が読めない今の時代においては、IQや学力では測ることができない「非認知能力」が重要だと感じています。そのなかでも特に注目しているのは「つながる力」です。例えば、初対面でも積極的にコミュニケーションを取ったり、新しい技術に触れてみようと思ったり。そんなマインドセットを持っている方なら、自分の知らない人やモノの多様な価値を認め、新たな価値にも「気づく」ことができるのではないでしょうか。そんな方々が、KDDIでも新たな「つながり」を生み出してくれるのではないかと期待しています。